女性応援企業&団体
積極的に女性を採用しています

地域の新しいつながりを
パクっと愛

塩野の女性たちが支えるまていなボランティア団体

 毎月第2土曜日の夕方午後5時~7時半まで、塩野区世代間交流センターへ行くと大人300円、子供は無料で手作りの美味しい夕食をいただくことができます。
御代田町民であれば誰でも参加できるとっても優しいボランティア活動です。
この活動を行っているのが『パクっと愛』という地元有志で結成したボランティア団体です。

設立の経緯は現在『パクっと愛』の一員柳沢さんが長野県の「信州こどもカフェ運営支援助成」の募集要項を目にしてその趣旨に賛同し応募したのがきっかけでした。
柳沢さんはかねてから地域の祖父母や父母などの大人が子どもを見守り育てる三世代のつながりをはぐくむ活動をしたいと考えており、長野県の補助制度はそのきっかけづくりに足るドンピシャリの内容だったのです。

結成は令和4年9月、地元の男性3人、女性13人が集ってにぎやかな発足となりました。発足当初から調理のほとんどは女性が担い、味付けの監修はみんなで行っています。
世代間交流センターでは学校給食で使用した回転鍋を設置しており、災害時やイベントなど大量の調理が必要とされる際には大きな威力を発揮しています。取材に伺った5月13日は翌日の『ふれあい広場』用に大量の「おにかけうどん」を調理していたため、実際に回転鍋を活用している現場に立ち会うことができました。
 『パクっと愛』のみんなで頭を悩ませながらメニューを考え、工夫を凝らし安全で栄養バランスに優れた夕食を作り続けてきました。
令和5年5月13日(土)のメニューは「おにかけうどん」と「おはぎ」「サラダ」でした。とりわけ「おにかけうどん」のお出汁が素晴らしかったので紹介しておきます。

お出汁の種類

  • 昆布
  • 煮干し
  • しいたけ
  • かつお

それぞれの素材をふんだんに使ったぜいたくなお出汁、めちゃくちゃ美味しい黄金の汁(つゆ)でした。

つくる人の声
「コストをかけずに一つの料理を作るのにもたいへんな創意工夫、苦労があります。寄付していただいた食材をいかに有効活用するか。健康づくりには栄養バランスが重要との観点から食材の成分表を提示したり、安全を確保するためアレルギー物質のお知らせもしています。ちょっと、調味料が足りなければ、家から持ち寄ったりして経費を節減しています。愛がなければできない行動です。こんな苦労をして作った献立なので「美味しかった」のひと言が一番うれしい。」

食べる人の声
「料理は最高です。それにも増して、同じ地区内に居ながらしばらく出会っていなかった方々が大勢いらっしゃったこと、久しぶりであるにも関わらずわだかまりなくと笑顔で言葉を交わせたことに驚きと嬉しさを感じています。食を通じての交流は人を和ませます。『パクっと愛』のふれあいの輪の広がりは、「朗らかな塩野」「明るい御代田」の創造につながります。私はこれからも『パクっと愛』を応援し続けます。」

 食事会場はとても明るく、老若男女誰もが楽しく集える交流の場となっていました。食事を終えた子どもたちが別室で遊びまわる姿を見ることもできました。食事会に合わせて学用品の交換会を行うこともあるんだそうです。
「食を通じて地域コミュニティが再生されつつあると感じているのは取材した私だけはない、地域の多くの人たちが同じ思いを抱いているはずだ」今回は心地良い充実感を感じながら取材を終えさせていただきました。