頑張っている女性達の紹介

おさがりでみんなを笑顔に

市川 ()(ひろ)

一般社団法人 日本子供服おさがり協会理事

弥浩さんは3人兄弟の御総領生まれてからずっと御代田で暮らしてきました。
幼少期からスポーツ好きで活発な性格。忙しい中でも前向きに取り組む姿勢は、子どもの頃から育まれていたようです。

弥浩さんの生業(なりわい)
店舗などのプロデュースを支援する「デザイン経営」のコンサルタントです。自宅が仕事場で、illustratorやPhotoshopを駆使して企業ロゴ、チラシ・ポスター、ダイレクトメールの制作に勤しんでいます。仕事の声がかかるのは関東圏の企業・店舗が中心で、地元からの依頼は少ないのが現状です。弥浩さんは「デザイン経営」は企業イメージを最大限表に引き出し、アピールすることができるので、地元でも理解していただけるよう努力しています。」と静かに語ってくれました。

おさがりの交換会を主導するきっかけは、「長女が生後5か月だった2009年御代田町の平和台児童館で「おさがり」の交換会があり、持ち寄った服が再度活かされる仕組みに魅力を感じたから」だそうです。
その後、残念なことに交換会は平和台児童館の統合に伴い終了になってしまったため、「じゃあ、私が引き継いじゃおう。」と考え、妹さんの暮らす佐久穂町で2016年に交換会を立ち上げることになりました。
生後数か月の長男を背負い、妹とともに交換会を切りもりした甲斐があって、コロナ禍による中断があったものの、佐久穂の交換会は現在まで続いています。2023年の今年も5~6月に開催予定です。
おさがり協会を立ち上げたのは2年前とのことです。私の顧客だった東京都清瀬市の会社社長小林保晴さんと知り合い、おさがり交換会の話をしたところ「東京でもやろう。」と意気投合、おさがり協会の代表理事になっていただき、2人で協会をスタートさせました。

交換会は「おさがりモンスター」と名付け、これまで清瀬市で4回、開催、いずれも大盛況でした。
参加者の感想は昨今の物価高も相俟って「子育て世代が打撃を受けている最中、衣料費が節約できて良い。」という言葉に集約されます。
「おさがりモンスター」は手弁当でやっていますが、会費を納めてくれる企業や商工業者のバックアップが増えています。
今年は既に群馬・福井・福岡・沖縄などからの引き合いがあるということで、新型コロナ5類移行も相俟って開催が増えてきそうです。
 弥浩さんが満足感、幸福感を感じるのは、「子育てできていること」だそうです。「この幸せな状態にいる人達が集い、さらに幸せを増幅させることができたら」という前向きな考えが、「おさがりモンスター」に象徴される日々の積極的な活動につながっています。

かつては御代田でも開催されていたおさがり交換会が、近い将来復活するのもそう遠いことではないと感じたのは私だけではない・・・と思います。